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漁港アトラスの歩き方

日本には 2,768 の指定漁港がある (令和8年4月1日現在)。港湾でも漁場でもなく、漁港漁場整備法にもとづいて 国と自治体が「ここは漁港である」と指定した場所である。 この画面は、その全部を公開データだけで地図に載せたものだ。

種別を知ると地図が読める

漁港には 5 つの種別がある。地図の点の色と大きさはこれに対応している。 「大きい港ほど大きな点」ではなく、利用範囲の広さで分けられている。

種別港数どういう港か
第1種2,031利用範囲が地元の漁業を主とするもの
第2種524第1種より広く、第3種に属しないもの
第3種101利用範囲が全国的なもの
特定第3種13第3種のうち水産業の振興上とくに重要で政令で定めるもの
第4種99離島その他辺地にあって漁場の開発又は漁船の避難上とくに必要なもの

全体の 7 割が第1種、つまり地元の漁業のための小さな港である。 名前を聞いたことのある港(焼津・銚子・気仙沼)は特定第3種の13 港に集中している。

まず試すこと

  1. 左の「種別で絞る」で特定第3種だけを残す。 日本の水産業の背骨がどこにあるかが一目で分かる
  2. 第4種だけを残す。離島・辺地の避難港なので、 本土の海岸線からいきなり外れた場所に点が並ぶ
  3. 検索欄に県名を入れる。愛媛県 187 / 長崎県 222 / 北海道 241 —— 面積でも人口でもない並びになる
  4. 滋賀県で検索する。海の無い県に 20 の漁港がある(琵琶湖)。 いずれも座標がなく、一覧にだけ現れる

点をクリックすると

右に詳細が開く。漁港番号・種別・管理者・漁協・指定年月日は水産庁の一覧そのままで、OFFICIAL の印が付く。 座標には DERIVED が付き、どうやってその座標に辿り着いたかが書いてある。 20 年前の地理データと今のマスタを突き合わせているので、確からしさが港ごとに違う。

空欄は空欄のまま出している

水揚げ量と魚種の欄は空である。港別のデータが公開されていないためで、0 は入れていない。 「データなし」「対象外」「未取得」を区別して出す。 なぜ無いのかは出典のページに書いた。

海面水温は港ではなく海域ごとに読める (港と海域を結びつける裏づけが無いため)。 AI タブには、施設延長(交付税の算定に使う数で、実際の長さではない)と属性から見た種別と、 施設延長と属性が近い 10 港を出している。何を「似ている」とみなすかで顔ぶれは大きく変わるので、 使った特徴と一緒に読むこと。 それが何を測り、何が言えなかったかはAI のページに書いた。

「防災」タブには、国土数値情報の津波浸水想定から、港の代表点を中心にした半径 100 / 200 / 500 m の円に掛かる区域の最大浸水深の区分を並べている。 代表点が区域の内か外かは出していない —— 代表点は水際にあるので、内外を問うと 多くの港が区域の外と判定されてしまう。再配布に事前の連絡が要る府県や、 提供されていない県の港では出していない。どの都道府県で出しているかは出典のページに書いた。 避難の判断には、自治体・気象庁・国土交通省の最新の公式な情報を使うこと。

この地図で答えられないこと

作り方と、確かめたことは設計図に書いてある。